LDNFIX FRB議長の証言巡り、ドルの売買交錯

2013年07月18日 00:57

 ロンドンフィックスにかけての為替市場では、バーナンキFRB議長の議会証言の原稿や弱い米住宅着工件数・建設許可件数を受けてドル売りとなった後、値動きが一巡するとドル買いが入った。バーナンキFRB議長は原稿のなかで、「債券購入ペースは事前に決まっていない」、「高度に緩和的な政策、予見可能な将来において維持」と述べ、ドル売りの手がかりにはなったものの、年内に量的緩和を縮小し14年中ごろに停止するメインシナリオを引き続き提示しており、基本路線は変わらず。内容的にはインフレ率や失業率、資金市場の動向などによっては債券購入ペースが維持されるとしているが、これはあくまでもサブシナリオであり、落ち着きを取り戻しつつある市場が自然とドル買いに傾いたような展開だった。バーナンキFRB議長は質疑応答で、ボラティリティは落ち着いてきていると述べ、市場との対話が進展してきていることを示唆している。
 ドル円は弱い米住宅関連指標やバーナンキFRB議長の証言原稿を受けて99.04円まで下落後、99.96円まで反発し、やや荒っぽい展開に。ユーロドルは1.3180ドルまでドル安推移する場面もあったが、その後は1.3083ドルまで反落。英MPC議事録などを受けて堅調だったポンドドルも1.5269ドルから1.5150ドル付近まで伸び悩んだ。豪ドル/ドルは0.9292ドルまで上昇後、0.9200ドル付近まで押し戻されている。ドル/加ドルは1.0445加ドルまでドル高・加ドル安推移。対主要通貨でのドル売りから1.0355加ドルまでドル安・加ドル高推移となった後、値動きが反転した。本日、カナダ銀行(BOC)は政策金利を据え置き、声明文では据え置きが引き続き適切としたうえ、利上げバイアスをやや緩めた。
 ドル主体の展開のなかで、クロス円の方向感はまちまち。ユーロ円は130円半ば、ポンド円は151円ちょうど付近まで押し戻されたほか、加ドル円も95.19円まで反落したが、オセアニア通貨は対円でしっかり。豪ドル円は92.20円まで、NZドル円は78.89円まで比較的堅調な動きだった。