LDNFIX 円買い優勢、米国からの資金流出続く

2013/06/15   0:37

 

ロンドンフィックスにかけての為替市場では、軟化していたユーロドルやポンドドルが切り返す展開に。5月の米鉱工業生産・設備稼働率が弱かったうえ、6月の米ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値も市場予想を下回った。また4月の対米証券投資(短期債除く)は3カ月連続でマイナスとなっており、今回は2月・3月分より流出額が拡大した。足元で米量的緩和の早期縮小観測はやや後退しているものの、米国債の持ち高を調整する動きは鮮明になっている。ユーロドルは1.3295ドルまで下落した後、1.33ドル前半へと切り返した。ポンドドルは1.5616ドルの安値から1.57ドルちょうど付近まで反発。NZドル/ドルは0.8139ドルまで上昇し、5月29日以来の高値をつけた。オセアニア通貨買い戻しの流れが継続している。ただ、米生産者物価指数はやや強めの結果だったうえ、米経常収支は市場予想ほどの赤字にはならず、一連の米経済指標は全体的に見れば強弱ミックス。
 

ドル円やクロス円では円買いが引き続き優勢。ドル円は94.42円、ユーロ円は126.00円、ポンド円は148.14円の安値をつけた。国際通貨基金(IMF)が「14年の米成長率見通しを+3.0%から+2.7%に下方修正」したことが米株式市場を圧迫し、円買いを誘った。77円前半まで切り返していたNZドル円は76円半ばへと押し戻された。豪ドル円も91円割れへと水準を切り下げている。ただ、IMFは「大規模な米資産購入は少なくとも年内は正当」とも言及している。