東京市場 本日の見通し(為替) ドル円、深い調整には警戒

2013/06/012 08:39

昨日は、日銀金融政策会合での政策現状維持で追加緩和策が示されなかったことが嫌気されて円買いが優勢となった。また、世界各国の株価が軒並み下落したこ ともリスク回避の円買いを後押しした。ドル円は95.59円までの大幅下落となり、クロス円は、ユーロ円が127.11円、ポンド円は149.37円まで 売られたほか、資源国通貨も豪ドル円は90.02円、NZドル円は75.12円まで下げ幅を広げた。また、ドルストレートはフロー主導でドル売りが優勢と なり、ユーロドルは1.3318ドル、ポンドドルは1.5654ドルまで上昇したほか、豪ドル/ドルは0.93ドル前半を安値に0.94ドル半ばまで買い 戻され、NZドル/ドルも0.7761ドルまで急落後は0.79ドル手前まで戻し「いって来い」となった。
本日の東京タイムでは注目イベントの予 定もなく、ドル円は昨日の流れを引き継ぎ上値の重い展開が続くか。昨日の日銀金融政策会合では、期待されていた資金供給オペの期間延長が見送られたこと で、ドル円は売りが優勢となった。また、黒田日銀総裁の会見でも、オペ見送りに対するフォローや株価安定に向けた踏み込んだ発言がなく、期待外れに終わっ たこともドル円の上値を重くした。欧州勢が参入後に日経平均先物が夜間取引で日中の終値から大幅下落したこともあり、ドル円は95.59円まで大幅下落し た。ドル円は昨日の暴落で、東京タイムではいったん下げ一服で戻りを試す可能性もあるが、市場安定化策の一環として期待していた資金供給オペの期間延長が 見送られただけに、もし本日の債券先物や日経平均が不安定な動きとなれば、為替相場では円売りポジションの解消が加速しそうだ。ドル円は先週末の米雇用統 計後に付けた94.98円を割り込めば、さらに深い調整を強いられる可能性もあるので警戒したい。