東京市場 円買いが優勢、ドル円は94.43円まで反落

2013/06/14  12:29

 

東京午前は円買いが再燃し、ドル円・クロス円は売り優勢となった。東京早朝は海外市場の流れを引き継ぎ、ドル円・クロス円は水準を回復する動きが優勢だったが、日経平均の反発が前日の暴落に比べれば限られたものだったことが嫌気されたもようで、円買い意欲が強まった。5月21−22日分の日銀・金融政策決定会合議事要旨が公表され、多数委員から債券の変動の高い状態が続くと国債売りが一段と増幅されるおそれがあると指摘されたほか、1人の委員から情報発信が債券を不安定させている面もあると懸念されたことが明らかになった。また、政府が成長戦略と骨太方針を閣議決定したが、織り込み済みの内容で為替相場での反応は見られなかった。
 

ドル円・クロス円は下落。ドル円は東京早朝の95.80円を高値に、日経平均の伸び悩みを受けて一時94.43円まで下落した。ただ、日経平均が前引けにかけて上げ幅を広げたことや、アジア株が軒並み反発したことが好感され、95円付近まで下げ幅を縮小した。クロス円も全面安となり、ユーロ円は126.25円、ポンド円は148.38円、豪ドル円は90.54円、NZドル円は76.06円まで下げ幅を広げた。ドルストレートは、ドルの買い戻しが優勢で、ユーロドルは1.3353ドル、ポンドドルは1.5701ドル、NZドル/ドルは0.8047ドルまで下落した。また、豪ドル/ドルは昨日海外市場の流れを引き継ぎ、東京早朝には0.9667ドルまで上昇したが、0.9577ドルまで反落した。
 

東京午後も、これといった経済指標の発表もなく、引き続き日経平均の動向をにらみながらフロー主導での展開が続くだろう。東京午前でも、ドル円が95円の大台を割り込むと94.43円までの下げ足が非常に速かったように、足元では依然として下値不安が強い。