2013/06/12 20:05
ロンドン午前の為替市場では円売り・ドル売りが先行。ドルストレートやクロス円は総じて高値を更新する動きを見せ、ドル円も日経平均先物の上げ幅拡大を背景に一時97円の大台を回復させた。その後はドルや円に対する売り圧力は徐々に後退し、そのなかでユーロが対主要通貨で売られ、資源国通貨は足元の軟調な推移に対する巻戻しを強めるなどまちまちとなった。
ドル円は一時97.03円まで上値を伸ばし、97円の大台を回復させてこの日の高値を塗り替えた。売り先行で始まった欧州株のプラス圏への反発や、米長期債利回りの上昇も支え。東京タイム終盤の流れを引き継ぎ、日経平均先物が13390円まで上値を伸ばしたことも円売りをサポートした。クロス円では円売りの他に対ドルの上昇も影響し、ユーロ円は129.35円、ポンド円は152.06円、豪ドル円は92.51円、NZドル円は77.22円、加ドル円は95.35円までそれぞれ一段高となった。もっとも、関連市場の動きが徐々に落ち着くなかにあって、ドル円は96.30円台まで反落。ユーロ円やポンド円も高値から上げ幅を1円程度縮小させるなど値幅を伴った動きを見せた。中長期的な円安見通しは不変だが、全体的に調整を進める金融市場のなかでドル円やクロス円には戻り売りの意欲も強かったもよう。
ドルストレートではユーロが軟調となる一方、ポンドや資源国通貨がしっかり推移した。ユーロクロスでユーロ売りが強まったことも背景となった。この日発表されたユーロ圏4月鉱工業生産は市場予想を上回ったが特に材料視されていない。ユーロドルは序盤のドル安のなかで2月20日以来の高値水準となる1.3335ドルまで買いが先行したが、1.3274ドルまで反落して安値を更新した。ポンドドルは英5月雇用統計で、失業者数が市場予想以上に減少していたことも好感されて1.5683ドルまで上昇。豪ドル/ドルは0.9563ドル、NZドル/ドルは0.7995ドルまで足元の軟調な地合いから自律反発の動きを強めた。