NY為替概況 円売り、上院で財政問題の合意形成間近
2013年10月15日 06:23
為替市場では円が売られ、週明けの取引で円買いが先行したドル円やクロス円は反発する展開となった。週末の米財政協議では暫定予算・債務上限問題に大きな進展が見られなかったものの、この日はオバマ米大統領が上院での協議には幾分進捗があるとの認識を示したうえ、上院の院内総務であるリード氏(民主党)とマコネル氏(共和党)が上院で合意形成が間近であると明言し、週内での解決に自信を示したことで楽観論が後押しされた。下落して始まった米株式市場もプラス転換後に底堅く推移。
上院よりも共和党が多数派である下院の動向に関しては伝えられておらず、ベイナー米下院議長や共和党強硬派の動きが気になるところではあるが、上院指導部の発言は非常に前向きだったといえる。ベイナー米下院議長はマコネル上院院内総務と会談したものの、同議長の発言は伝わっていない。なお、本日のNY午後に予定されていたオバマ米大統領や両党指導部の協議は急遽延期された。ホワイトハウスは「債務上限引き上げと閉鎖されている政府機関の再開のため、上院指導部が重大な進展を遂げられるよう時間的猶予を与える」と延期理由を説明した。
ドル円は98.58円まで反発。ユーロ円は133.72円、ポンド円は157.64円、加ドル円は95.31円、豪ドル円は93.68円、NZドル円は82.60円まで円売りとなった。ドル円は先週末のNYクローズ水準を回復し、クロス円の大半は先週末比プラス圏へと浮上している。
一方で、ユーロドルは1.3560ドル付近、ポンドドルは1.5980ドル付近まで押し戻された。NY午前にユーロドルは1.3598ドル、ポンドドルが1.6019ドルまでドル安推移となったものの、午後に入りドル売りが巻き戻された。オセアニア通貨は堅調。豪ドル/ドルはオプションバリアを突破したことで上昇に弾みがつき、0.9508ドルまでしっかりと推移。NZドル/ドルは0.83ドル後半で引き続き底堅かった。