NY為替概況 FOMCは来年利上げか ドル急騰

2014年03月20日 06:18

19日のNY市場でドルはFOMC後に急上昇した。ドル円は101円台半ばで小動きに推移していたが102.69近辺と約1週間ぶりの高値まで急伸、ユーロドルは1.3920前後から一時は1.3810近辺と約2週間ぶりの安値を付けた。ドルカナダは2009年7月以来の高値を付けている。
 
注目されたFOMCでは政策金利の実質ゼロ金利と量的緩和策の縮小を事前予想通りに決定した。量的緩和策では現状月額650億ドルの資産購入枠を4月から550億ドルに減らすとした。内訳は長期国債が350億ドルから300億ドル、MBSが300億ドルから250億ドル。また、16人中13人のメンバーが2015年に利上げが開始されると予測し、予測中央値では15年末の政策金利は1%と前回12月予測時の0.75%から上方修正となった。金利先物市場では15年7月までに75%の確立で利上げを予想している。フォワード・ガイダンスに関しては利上げ検討基準の失業率6.5%との文言を削除、幅広いデータを考慮するとし、ゼロ金利解除基準は明示しなかった。経済活動に関しては、悪天候が一部反映され成長が鈍化したと下方修正している。
ミネアポリス連銀のコチャラコタ総裁は、数値基準の撤廃はFRBへの信頼性が損なわれるとし、反対票を投じた。
 
会合後のイエレンFRB議長の初会見では、現状なら量的緩和策は今秋にも終了する可能性があると改めて表明、量的緩和策終了後も相当期間は実質ゼロ金利が継続するとしたが、「相当期間」については6ヶ月程度との認識を示した。発言を受けてダウ平均は下げ幅を一気に200ドル超に広げた。