NY為替概況 ECB理事会受けユーロ急伸 ドル円も103円台へ

2014年03月07日 06:51

きょうのNY市場はユーロが急上昇する一方、円安の動きも優勢となった。
 
きょうはECB理事会が最大の注目材料だったが、措置は据え置きとなった。大方の予想通りではあったものの、一部ではSMP不胎化停止など何らかの緩和策が実施されるのではとの期待も出ていたこともあって、ユーロ買いに弾みがついている。ドラギ総裁はSMP不胎化停止に関しては選択肢ではあるが、理由を見出せなかったと述べていた。
 
ECBスタッフのインフレ見通しは、今年は1.0%に下方修正されたものの、15年は前回から変わらず1.3%、新たに発表された16年の見通しは1.5%と15年よりも上回っており、緩やかな上昇を見込んでいる。やはり、先週発表のユーロ圏消費者物価に励まされたのだろう。下振れ懸念は依然として残る中、手段も残り少なく、今はできるだけ温存しておきたいといったところなのかもしれない。
 
ユーロドルは1.3870近辺まで一時上昇。10月以降強固なレジスタンスとなっていた1.38台前半のゾーンを突破してきている。明日の米雇用統計次第ではあるが、1.38台をキープできるようであれば、1.40も視野に入りそうだ。
 
一方ドル円は、きょうは円安が優勢だったことや、この日の米雇用指標が強い内容となったことをきっかけに103円台に上昇。週初はウクライナ情勢の緊迫化で売りが強まったものの、下値での実需買いにも支えられリバウンドしてきている。先週末までは、チャート的にかなり下値警戒感を高める展開も見られていたが、今週のリバウンドで、何とか踏み留まった印象だ。明日の米雇用統計の反応次第だが、2月以降上値を抑えていた102円台後半の水準を突破してきており、再び上値期待を高める動きが見られている。
 
1/2-2/3下降波のフィボナッチ50%戻しが103.10付近、61.8%戻しが103.65付近にあり、目先のレジスタンスとして意識される。
 
また、ユーロ円は142円台後半まで一気に上昇した。円安とユーロ高の二重の追い風を受け、ユーロ円は本日の安値から200ポイント超急伸している。
 
きょうの上昇で10日線を完全に上放れしており、やや高値警戒感もあるが、過熱感を示すテクニカル指標であるRSIはまだ65付近にあり、まだ、買われ過ぎの水準には至っていない。2月後半以降の140円台での揉み合いが効いており踏み上がったようだ。まだ上げ余地もあり、明日の米雇用統計後の円相場の動きが期待される。
 
ENOTECA Online(ワイン通販 エノテカ・オンライン)