NY為替概況 米株高も全般的に方向感のない動き 資源国通貨が堅調
2014年02月25日 06:55
きょうのNY市場、ドル買い優勢の動きはあったものの、全般的には方向感のない展開となっている。
特にドル円は102円台半ばでの狭い範囲での振幅が続いた。米株はS&P500株価指数が最高値を更新するなど堅調に推移しているものの、ドル円の反応は限定的となっている。
このところのドル円はアジア時間に下げ、NY時間に戻すといった展開が見られる。要因のひとつは株価のように思われるが、日経平均は上値が重い展開が続いているものの、米株は底堅く推移。
日本株のメインプレイヤーは外国人投資家だが、彼らからすれば、中国の不動産市場などアジアへの不安感がどうしても付きまとうのだろう。また、日本に関しては、日銀の追加緩和期待の一方で、消費税増税の影響もリスクとして無視できない状況。現状は、寒波の影響は懸念されるものの、資金を米株に避難させたほうが得策と考えているのかもしれない。
一方、ユーロドルはドイツの景況感指標が予想外に強かったこともあり、ロンドン時間には1.3770近辺まで上昇していたが、NY時間にかけて売りが優勢となった。上向きの流れは続いていると見られるものの、このところモメンタムは低下してきているようだ。
ドルが買い戻されていることはもちろんだが、来週にECB理事会を控えており、積極的にポジションを傾けようという向きも少ないのだろう。市場関係者の間では、まだ追加緩和を見込む向きは少ないようだが、今週末に発表される2月のユーロ圏消費者物価(CPI)速報値次第では展開が一変する可能性もあり、重要な指標となりそうだ。
豪ドルや加ドルなど資源国通貨の買戻しが目立っている。ファンド勢のショートカバーが活発に出ている模様。中国や新興国経済への不透明感は根強いが、原油、金といった商品市場が堅調に推移しており、資源国通貨の見直し買いに繋がっている。