NY為替概況 米地区連銀総裁の発言やFOMC議事録でドル売り一服
2014年02月20日 06:52

きょうのNY市場はドル売りの動きが一服していた。
この日の米地区連銀総裁の発言や、FOMC議事録がドル買い戻しを誘っており、共通してQE縮小停止のハードルは高いということが示されている。ただ一方で、この日発表されていた住宅指標は寒波の影響で弱く、景気の先行きに影を落としていることは否めない状況でもある。
FOMC議事録では、多くのメンバーが「経済見通しが著しく逸脱した場合は計画を調整すべき」との認識しており、QE縮小の方向性は強いものであることが示されていた。このこと自体はある程度想定されていたが、一部メンバーから「いくつかの定石に従えば今年半ば前に利上げするべき。FFレートを比較的早く上げるのが適切ではないか」などと年内の早期利上げの可能性について触れられていたことはややサプライズだったとも言えよう。
また、フォワードガイダンスに関しては、変更が必要との認識で一致していたようだが、具体的にどのように変更するかまでは出ていない。ただ、失業率基準に沿った定量的基準が望ましい」との見方や「政策決定を導く要素に関し追加で情報発信する定性的手法が望ましい」など様々意見が出ていたようで、この先の課題ということになりそうだ。
しかし、1月のFOMC時点では悪天候の影響が考慮されていない。3月以降のFOMCの行方を占ううえで、今回の議事録は少し材料不足とも言えるのかもしえない。
101円台に下落していたドル円はNY時間に入って一時102.45付近まで買い戻されたが、上値の重い印象は否めない。寒波の影響が1月分の米経済指標に出ており、2月も日本同様に米国も寒波が襲来している。来月発表になる2月分の指標も期待がもてそうに無い中、年初に高まっていたポジティブな雰囲気は一服しつつある。ただ、FRBはQE縮小の姿勢は強く堅持していることから、下押しする動きまでは出ていないといったところのようだ。
ユーロドルもきょうは上げが一服し、1.37台半ばから1.37台前半に値を落としていた。
