NY為替概況 様子見 ギリシャ債務交渉は目先の大詰めへ

2015年02月20日 07:35

NYタイムは各通貨が小幅なレンジで振幅。ギリシャが申請した債務延長の行方は、20日のユーロ圏財務相会合に委ねられた。欧州委員会はギリシャの要請を「明るい兆候」と前向きに捉えているが、独財務省は抜本的な解決にならないと提案を拒否。ぎりぎりの交渉が続きそうだ。話し合いが決裂すれば、欧州中央銀行(ECB)がギリシャ国内銀行にギリシャ政府債務の保有比率引き下げを勧告する可能性があるとも伝わっている。メルケル独首相とツィプラス・ギリシャ首相は電話会談を実施したが詳細は不明。結果を見極めたいとの思いから取引は手控えられがちだった。
 
ユーロドルは1.14ドル付近、ユーロ円は135円半ばを戻り高値に安値圏へ押し戻された。ドル円は米新規失業保険申請件数の減少を受けて119.18円まで買われた後は伸び悩み。その後の経済指標の弱さも嫌気されている。米2月フィラデルフィア連銀製造業指数は+5.2と昨年2月以来の低水準を示現。内訳では雇用が改善したものの、新規受注や6カ月先の業況指数は大きく低下した。ただ昨日のハト派なFOMC議事録は強かった1月の雇用統計前の情勢を踏まえたものであり、6月の利上げ開始を後ずれされる材料ではないとの声が広がるなかでドルは底堅かった。
 
ポンドドルは1.54ドル前半、豪ドル/ドルは0.77ドル後半、NZドル/ドルは0.75ドル前半で上値が重い。ポンド円は183円半ば、豪ドル円は92円半ば、NZドル円は89円半ばで方向感に乏しかった。原油の下げが緩んだことで、ドル/加ドルは1.25加ドル付近、加ドル円は95円前半まで持ち直した。