NY為替概況 動意薄の中、ドル売り優勢に

2013年12月31日 06:54

きょうのNY市場はドル売りが優勢となった。年末ということもあり全体的に動意薄の中、この日発表になった米住宅関連指標が弱い内容となったことがドル売りのきっかけとなった。米国債利回りがきょうは低下しており、米10年債利回りが3%大台を維持できなかったこともドル売りを誘発している。
 
先日のFOMCでのQE縮小開始の発表以降、ドル買いの動きは今ひとつの印象も強く、一旦、見切売りも出ていたようだ。
 
ドル円は一時105円を割り込む場面も見られた。東京時間には円安の動きから105.40近辺まで上昇していた。日経平均が年初来高値で大納会を終えるなど強い株価が円安サポートしている。明日から週内一杯まで東京勢は正月休みに入り、円相場の参加者は少なくなることが予想される。その間隙を縫って円安が更に加速する可能性もあり、持たざるリスクを警戒していたのかもしれない。ただ、ささがにドル円としては過熱感も出てきており、NY時間は利益確定売り優勢といった展開。ただ、105円を下回ると押し目買いも入り、105円台は維持されている。
 
一方、ユーロドルは買い戻しが優勢となり、1.38台まで戻している。ドル売りの他、きょうのイタリア国債の入札が年末で薄商いにもかかわらず、底堅い需要を集めていたこともユーロ買いを誘っていた面もあったようだ。イタリア国債の利回りは低下しており、ドイツ国債との利回り格差は2011年以来の水準に低下。一部では来年のイタリアやスペインの国債はドイツ国債よりも需要が高まるとの楽観的な見通しも出ている。