NY為替概況 円安期待根強くドル円は堅調 ただ、過熱感は否めない
2013年11月26日 06:55

きょうのNY市場はドル買いが優勢となり、ドル円は堅調な値動きとなった。特に材料もなかったが、週末にイランと6各国の核協議が合意したこともドル買いに結びついたようだ。
ドル円はオプション絡みの売り圧力も強く、102円台は達成できなかったが、101円台後半の水準を維持していた。ただ、終盤には米株が感謝祭を控えて利益確定売りに押されたことで、101円台半ばに伸び悩んでいる。
海外のファンド勢中心に円安期待が根強く、7月高値101.50水準を突破してきたことで、上値期待が更に高まっている状況。来年4月の消費税増税に向けて、その悪影響を相殺するために日銀が追加緩和を実施してくるとの見方が根強い。なかには、FRBがQE縮小を開始し引き締めサイクルに入った場合、向こう1年でドル円は120円まで上昇するとの見方も出始めているようだ。ただ、足元の過熱感は否めない状況ではある。
一方、欧州通貨は売りが優勢となり、ユーロドルは一時1.34台、ポンドドルも1.6135付近まで値を落とした。
また、この動きにユーロ円やポンド円も上げ一服となっており、特にポンド円は上に往って来いの展開となった。一時165円台前半まで上昇し08年以来の高値水準を更新していたが、その上げを帳消しにする動き。本日のローソク足は長い上髭陰線のトンカチを示現している。このところの急ピッチな上昇で過熱感も出ていることから、上値でのトンカチは一旦調整を示唆している場合も多い。明日はカーニー総裁を始めとした英中銀政策委員の議会証言が予定されており、ハト派な言及も警戒される中、明日の動きは要注意といったところ。
