NY為替概況 円安が依然として続く ドル円は105円台まで上昇

2013年12月28日 07:09

きょうのNY市場は円安の動きが依然として続き、ドル円は105円台で取引された。東京、ロンドンの流れを引き継いで円安の動きが続く中、米10年債利回りが3%台を維持したことで、後半にはドル買いも加わっている。ただ、年末ということで市場参加者も少ない中、きょう1日を通じて荒い値動きではあった。
 
特にきょうはユーロの上昇が目立っている。後半にはドル買いが強まったことから伸び悩んでいたものの、きょうのユーロドルは一時1.3890付近まで急伸する場面も見られた。
 
ユーロ買いの背景として、バイトマン独連銀総裁の低金利への懸念を示す発言や、トルコの政情不安から対トルコ・リラでの買いなどがあげられている。また、欧州銀によるユーロ需要の強まりなども背景として指摘されていたようだが、本日のユーロ短期金利は落ち着いており、きょうに関しては違うようにも思われる。先日のFOMC後、思ったほどドル買いが進まなかったこともあり、年末を前に、一旦ユーロのショートカバーが強まったのかもしれない。ユーロ円も一時145.65付近まで急上昇し高値更新となった。
 
ポンド円も高値更新が続いており、NY時間の朝方には174円近くまで上昇。足元の英経済指標が好調で、GDPも堅調な内容が期待されている。加えて、英住宅市場にバブルの兆候も見られ、消費者物価は2%付近と、米、ユーロ圏の1%付近より高く、予想よりも早い段階で英中銀は利上げに踏み切るのではとの期待感は根強い。英利上げ期待については、現状、2014年終盤がコンセンサスとなっているが、状況次第では2014年の秋頃まで前倒しになる可能性も見ているようだ。ただ、ポンド円のRSIは70を超えてきており、過熱感は再び高まりつつある。直近は12月はじめに82まで上昇して一旦戻り売りに押されていた。