NY為替概況 ドル安・円高 FOMC議事録タカ派色薄い

2015年02月19日 07:36

NYタイムではドルが下落。米金利の低下で円買いも入った。米連邦準備理事会(FRB)が公表した、1月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録が手掛かり。議事録では時期尚早の利上げが景気の足取りを鈍化させることが懸念され、多くのメンバーがゼロ金利政策を長期にわたって維持する方向に傾斜したと指摘。声明文にある「辛抱強い」の文言削除に関しては、市場の利上げ時期に対する思惑を極端に狭い範囲へ集約させる恐れがあるとの見方があった。海外経済の悪化が米成長のリスクになるとの懸念もあり、市場の想定以上にタカ派色の薄い内容。来週のイエレンFRB議長による半期議会証言にも、慎重な姿勢が引き継がれるとの警戒感がある。
 
ドル円は118.55円まで下落。米長期金利の急低下による円高も重しとなった。ユーロ円は135.09円、豪ドル円は92.65円、加ドル円は95.39円、スイスフラン(CHF)円は125.81円まで下値を広げ、ポンド円も184.21円の高値から1円近く上げ幅を削った。
 
ユーロドルはじり安でつけた1.1334ドルから1.14ドル台まで反発。ギリシャ政府がユーロ圏に融資延長の申請を行うと発表したことも受け、欧州中央銀行(ECB)はギリシャ国内向けの緊急流動性支援(ELA)の683億ユーロへの拡大を承認した。ギリシャ側からは700ユーロ程度への拡大要請があったとも伝わっている。豪ドル/ドルは0.7839ドル、NZドル/ドルは0.7573ドルまで上値を伸ばし、ポンドドルは対ユーロでのポンド高も後押しに1.5480ドルまで一段高で推移した。