NY為替概況 ウクライナ情勢一服で円売り優勢 欧州通貨は弱い動き
2014年03月05日 06:38
きょうのNY市場、ウクライナ情勢に関してロシアのプーチン大統領が現段階では武力行使の必要はないと述べたことで、緊迫感が和らいでいる。市場はリスク回避一服となり、米株も大幅高となる中、円相場は円安の動きが優勢となった。
ドル円は102.00付近にオプションの清算が大量に観測されていたが、底堅い展開となり102円台を回復している。3月は日本の決算期末にあたり、ドルに対する実需買いも期待されている。前日は101円台前半にかなりの量の買いオーダーが観測されていたが、少し水準を切り上げてきたのかもしれない。
一方で、欧州通貨は軟調な動き。ウクライナ情勢が一服しており、ロンドン時間には買い戻しが優勢となっていたが、NY時間に入って失速している。
一部ではECBが今週の理事会で追加緩和を打ち出してくるのではとの期待も根強くあること。また、EUによるロシアへの経済制裁への可能性は強く、それによってロシア経済が大きく混乱するようであれば、逆にEU経済へも跳ね返ることも考えられ、欧州通貨には慎重にならざるを得ないといったところかもしれない。
ユーロドルは1.37台後半まで上昇したものの、1.37台前半に伸び悩む動き。ポンドも上値の重い動きが続いている。