NY為替概況 ウクライナ情勢の落ち着きをきっかけにユーロ買い優勢
2014年02月22日 07:05
きょうのNY市場は全般的に様子見気分が強い雰囲気だったように思われるが、そのような中、ユーロの買いが目立っている。
ウクライナ情勢の終息期待が高まっており、ヤヌコビッチ大統領が、野党代表と合意書に署名。また、ウクライナ議会が2004年の憲法に回帰することを可決した。2004年憲法は大統領の権限を制限し、議会の権限を高めている。2010年にヤヌコビッチ大統領の下で廃止されていた。また、きょうは円安の流れが出ており、対円での上昇も支援していたようだ。
ユーロドルはNY時間に入って買いが強まり、一時1.3760近辺まで上昇。今週のユーロドルの高値は1.3770付近だが、この水準を突破できるか注目される。ユーロ円も141円台前半まで一時上昇。
ECBの追加緩和期待は根強く、ファンダメンタルズ的にはユーロには慎重にならざるを得ないが、テクニカル的には買いサインも出ており、短期的な上値期待は継続している模様。
ドル円も買い優勢で一時102.80近辺まで上昇している。さすがに102円台後半から103円の間の売り圧力も強く伸び悩んだが、底堅さは堅持している。
きょう発表になった1月の米中古住宅販売件数は予想を下回り、2012年7月以来の低水準に落ち込んでいた。ただ、ネガティブな反応は見られていない。米指標は寒波の影響で弱い内容が相次いでいるが、市場もそれを受け止めつつあるのか、次第に反応が鈍くなってきている面もうかがえる。FRBがQE縮小を停止する気配までは無いように思われる。