NY為替概況 イエレン証言を受けリスク回避の雰囲気も一服
2014年02月28日 06:56

きょうのNY市場は円売りの動きが見られている。ウクライナ情勢や中国経済への懸念もあり、このところ市場はリスクに慎重になっている。きょうもそのような雰囲気の中、円相場は円高の動きも見られたが、イエレン議長の議会証言を受けて米株が堅調に推移したことでリスク回避の雰囲気は一服していた。
議長の証言は2月11日の下院での証言と同様の内容となった。QE縮小継続姿勢は示されたものの、労働市場は依然として脆弱として慎重姿勢も堅持している。
ドル円はロンドン時間に101円台に下落していたものの102円台に戻す動き。ユーロ円やポンド円といったクロス円もロンドン時間の下げを取り戻す動き。
米株が堅調がサポートとなり、ここ数日続いているシナリオどおりの動きだが、次第に戻りも鈍くなってきている様子も見受けられる。いずれにしろ、本格的なポジションメイクには、来週の米雇用統計や、その先のFOMCの動向待ちといった雰囲気も強い。
ユーロは買いが強まり、1.36台に下落していたユーロドルは1.37台を回復。ユーロ円の上昇がサポートしたようだ。21日線が1.3645付近に来ているが、その水準は維持された格好で上向きの流れは続いている。
ただ、きょうのドイツ消費者物価が予想を下回ったことから、明日発表のユーロ圏消費者物価は弱い内容になるのではとの警戒感も出ている。前年比+0.7%が見込まれているものの、それより低くなるのではとの見方も高まっているようだ。弱い内容であれば、来週のECB理事会での追加緩和期待を高めそうだ。
