NY為替・4日 調整主体、欧州通貨と資源国通貨で方向感に違い

2013年10月05日 06:18

 NYタイム為替相場は欧州通貨と資源国通貨で対ドルでの方向感の違いが見られるなど煮詰まり感が顕著となった。本日発表される予定だった米9月雇用統計も昨日の段階で米労働省より発表の延期(日時は未定)が示されていたことで材料不足の感はあったが、米予算協議の進展も特になく、政府閉鎖も4日目に入り、マーケットの悲観論は依然として根強いもののすでに織り込まれるなかで週末相場の様相が顕著となった。そのなかでも目立った動きとしては、対欧州通貨でドル高が進んだが、こちらについては米10年債利回りが上昇するなど、これまでのドル安の巻き戻しが入りやすい環境が整ったこと、そして週末にともなうあくまでも調整がメインで主体性のある動きではなかった。
 NYタイム序盤はロンドン勢の参入以降に見られていた対欧州通貨でのドル高の動きを引き継ぐ格好となり、その後はいったんもみ合いに転じたが、その後は再びドル高が再燃するとユーロドルは1.3538ドル、ポンドドルは1.6005ドルまでドル買い・欧州通貨売りが進んだ。ただし、米9月雇用統計の発表が見送られたことにより少なからず米予算協議が進まない状況を悲観した見方も根強くあるなかで、ドルを積極的に買い進む動までの動きには至らず、あくまでも「調整の範囲内」にとどまった。
 一方、資源国通貨は堅調。対ユーロでの上昇ならびに株式との感応度が強い資源国通貨において欧州株の上昇が後押しとなったようで、豪ドル/ドルは0.9459ドル、NZドル/ドルは0.8351ドルまで上昇したほか、ドル/加ドルは1.0290加ドルまでドル安・加ドル高が進んだ。
 円相場に関しては、ドル円は97円前半を中心とした狭いレンジで推移した後は、米債利回りの上昇に沿って97.49円まで上昇。クロス円では、ユーロ円が対ドルでの下落が重しとなって131.77円まで下落したものの、その後は132円の大台を回復させると小動きに転じた。資源国通貨は対ドルと同様に、豪ドル円は92.04円、NZドル円は81.17円まで上昇するなど堅調地合いを維持した。
 6時現在、ドル円は97.47円、ユーロドルは1.3557ドル、ユーロ円は132.13円で推移。