NY株見通し NASDAQの3日続落は目先頭打ちのサインか

2014年03月11日 20:52

今晩の米国では1月卸売在庫や卸売売上高などの発表はあるが、前日同様に市場にインパクトを与えうる経済指標はない。雇用統計とFOMCの大きなイベントの谷間にあたり、積極的な売買は限られそうだ。5日移動平均線付近で下げ渋ったS&P500の高値更新の流れが続くことに期待したいが、先導役となってきたNASDAQの3日続落などは、目先頭打ちの警戒サインかもしれない。
 一方、ユーロ圏では独1月貿易収支が発表される。独DAX指数はあっさりと75日移動平均線を割り込んだが、市場予想は輸出が1.5%増(12月は1.0%減)、輸入1.4%増(12月は1.4%減)と昨年末の反動増が予想されている。中国の景気減速懸念がより意識されるなか、予想通りにならなかったことに対する欧州発リスクにも多少の警戒はしておきたい。
 
 
 10日のNY株式相場は小幅安。中国景気に対する警戒から下げ幅を広げる場面もあったが、FOMCを前に低金利の長期化観測などが引き続き株価の下支え要因となった。ダウ平均は前営業日比34.04ドル安の16418.68ドルで終了した。
 
 米雇用統計が通過し利益確定売りに押される序盤戦となった。週末発表された中国の貿易統計や冴えない物価指数などから中国景気に対する警戒感が売り圧力を強め、ダウ平均は前営業日比で100ドル以上下げる場面もあった。一方、次回のFOMCで資産購入枠の100億ドル縮小に加え、低金利の長期化観測などが引き続き株価の下支え要因になるとの見方が強く、下値では押し目買いも。ウクライナ情勢の落ち着きや、材料不足などを背景に売り急ぐ向きは限定的であった。
 
 NASDAQは前営業日比1.78ポイント安の4334.45ポイントと3日続落、S&P500は前営業日比0.87ポイント安の1877.17ポイントで終えた。
 
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