NY株見通し IT関連中心の好需給株への買いが全体の支えに
2014年03月04日 19:28
今晩の米国市場は反発が予想される。ウクライナ情勢は外交面での進展が全く見られず、状況は悪化し続けている。ただ、前日のダウ平均の安値からの戻りを見る限りでは、早々に織り込んでいく可能性の方が高い。米2月ISM製造業景況指数のポジティブな結果(生産は天候要因で落ち込んだものの新規受給は改善)を素通りした格好となったが、今晩は主な経済指標の発表がなく、材料難のなかで景気への楽観ムードが下支えになる公算が大きい。
雇用統計を控え大幅反発は期待しづらい反面、個別材料株への物色やIT関連を中心した好需給株への買いが指数全体を支える展開が予想される。
3日のNY株式相場は下落。米2月ISM製造業景況指数は市場予想を上回ったものの反応は限定的となり、終日ウクライナ情勢への警戒感が重荷となった。ダウ平均は前営業日比153.68ドル安の16168.03ドルで終了した。
ウクライナ情勢の緊迫化で軟調に推移していた欧州株安の流れを引き継ぐ格好となった。発表された米2月ISM製造業景況指数は53.2となり、市場予想(52.3)を上回ったがポジティブな反応は限定的。ダウ平均は次第に下げ幅を広げ、一時は前営業日比で250ドル程度下げる場面があった。75日移動平均線(16082ドル)付近では押し目買いが意識されたが、地政学リスクによる世界同時株安への警戒感から、終日リスクオフのムードが広がった。
NASDAQは前営業日比30.82ポイント安の4277.30ポイント、S&P500は前営業日比13.72ポイント安の1845.73ポイントで終了した。