NY市場 豪ドル、対ドルでは買戻しも 早期利下げ期待は後退も新興国への懸念強い
2013年08月21日 01:45
きょうの豪ドルは、新興国への懸念から対欧州通貨では軟調な動きが続いているものの、対ドルでは下げ渋る動きも出ている。豪ドル/ドルは一時0.90台前半まで下落したが、0.90台後半まで戻す展開。
東京時間に豪中銀議事録が発表されていた。一段の緩和の可能性を閉ざすべきではないとする一方で、利下げは差し迫っておらず、一段の利下げを直ちに実施する意図を示すことも望まないとしていた。
過去20年で2001年上半期にインフレが急速に高まった時以外は、豪中銀が政策金利をインフレ率より低く(実質金利マイナス)設定したことはない。直近の豪消費者物価は2.4%となっているが、現在の政策金利は今月はじめの利下げで2.50%まで低下。
消費者物価が急速に低下すれば別だが、このところの原油価格上昇や豪ドル安による輸入コスト上昇を考慮すれば、その期待値は低い。これ以上の利下げ余地は乏しく、打ち止めが近づいているとも考えられる。