NY市場 ウクライナ情勢の落ち着きで、きょうは今年のシナリオ通りの動き

2014年03月05日 23:57

ウクライナ情勢が落ち着いており、米ロ外相の会談も予定されているということで、懸念はかなり後退している模様。
 
そのような中、きょうは円売り・ユーロ売り、そして、ドル買い・ポンド買いと、今年のメインシナリオの動きが見られている。
 
先ほど発表になったADP雇用統計は予想を下回り、前回分も大幅に下方修正された。心強い内容ではないものの、市場はネガティブな反応は見せていない。寒波の影響で弱い内容はある程度織り込んでいるといった雰囲気。
 
ただ、ドルが買われているというよりは、ユーロの上値が重く、相対的にドルとポンドが買われているといった様相で、明日のECB理事会に向けた動きと見られる。先週発表になったユーロ圏消費者物価速報値や、ドイツ、仏などユーロ圏の主要国の成長率がまだ上向きであることから、今回は政策を据え置き手段を温存させるのではとの見方が有力。ただ一方で、何らかの緩和策が打ち出されるのではとの期待も根強い。利下げや中銀金利のマイナス金利など金利操作は予想されていないが、短期金利上昇やユーロ高けん制のために、債券購入プログラム(SMP)で市場に流した流動性を吸収するための不胎化措置を停止する可能性はあるとの見方も出ている。それについてはドイツが許容していることも大きい。
 
いずれにしろ、ウクライナ情勢は落ち着いているものの、ユーロは買えないといったところのようだ。