LDNFIX=リスク回避の円買い一巡、ドル円は101円台
2014年03月04日 01:52
NYタイム序盤はリスク回避の円買いが一巡。ドル円はNY入り前につけた101.20円を安値に下げ渋った。米株はウクライナ状勢の緊迫化を警戒した軟調な欧州株の地合いを引き継いだが、為替市場でさらにリスク回避の円買いが進むには至らなかった。もっとも、注目指標の米2月ISM製造業景況指数が53.2となり、市場予想の52.3や前月51.3を上回ったものの、戻りは101.50円台までにとどまった。リスク回避の地合いを完全に払しょくできる状態でもなく、ダウ平均が前週末比200ドル近くまで下落幅を広げると101.30円台に下押した。
ユーロは1.37ドル台で上値が重かった。ウクライナ情勢を背景としたリスク回避の売りに加えて、6日にECB理事会を控えた警戒感も下押し要因となった。ドラギECB総裁の、低インフレ継続のリスクに触れ、改めて必要に応じて債券購入計画を起動する用意があることに言及したことが重しとなり、ユーロドルは1.3747ドルまで下落幅を広げた。しかし一方的にレンジを広げるには至らず、その後は1.3770ドル前後へ反発。ユーロ円も139.40円台まで一時下押した後に、139.70円付近に戻した。
他通貨はウクライナ情勢によるリスク回避を警戒しながらも、強い方向感を示しきれない状態。ポンドドルは1.67ドル前半、ポンド円は169円半ばで上下。資源国通貨は豪ドル/ドルが0.89ドル前半、豪ドル円が90円前半から半ば、NZドル/ドルが0.83ドル後半、NZドル円が84円後半、ドル/加ドルが1.11加ドル付近、加ドル円が91円前半から半ばの限られた値幅で推移。ウクライナ情勢については軍事的なインパクトはあるものの、経済的な損失は限られるとの見方もあり、市場もどの程度リスク回避を進めるべきか慎重に推し量っているようだ。