LDNFIX=ドル円、昨日下落分を相殺 好調な米雇用情勢で
2013年11月09日 02:21
ロンドンフィックスにかけてはドル全面高。米国の雇用情勢の強さを示す指標結果を受けて、米金融当局による量的緩和の長期化懸念が和らいだことがドルを下支えした。ドル円は99.23円までレンジ上限を広げたほか、ユーロドルは1.3318ドルまで下落した。この日発表された米10月雇用統計では、失業率は7.3%と前回の7.2%から悪化したが、非農業部門雇用者数は+20.4万件と、市場予想の+12.0万件を大幅に上回ったほか、9月・8月分もあわせて6万件分が上方修正されるなど、米雇用の底堅さが示された。また、一部の政府機関閉鎖による悪影響が懸念されたが、少なくとも今回のデータではこの不安が大きく膨らむような結果にはつながらなかった。
ドル円は、米雇用統計の結果を受け米10年債利回りが2.75%台と9月20日以来の水準へ上昇したことに連動して、99.23円まで上昇幅を拡大。昨日の海外時間での下げ幅をほぼ埋める格好となった。
一方で、ドルストレートは軟調。ECBによる利下げの影響が残り上値が重かったユーロドルは、イベント前のポジション調整に伴う取引から1.3438ドルまでの反発を挟みながらも、ドル高に押されて1.3318ドルまで下げ幅を拡大した。その他、ポンドドルは1.5957ドル、豪ドル/ドルは0.9353ドル、NZドル/ドルは0.8225ドルまでそれぞれ下落した。加ドルも上値は重かった。米雇用統計と同時に発表された加10月失業率は6.9%と前月から改善、就業者数も+1.32万人と市場予想を上回るなど強い結果に。ただ、ドル買いの勢いが優勢だったことから、ドル/加ドルは1.0504加ドルと9月6日以来の加ドル安水準をつけた。
この間、クロス円は全体的にしっかり。他通貨がドルに対して伸び悩んだことから、上昇の勢いが強まりづらいなかではあったが、ユーロ円は132.26円、ポンド円は158.48円、豪ドル円は93.17円、NZドル円は82.22円、加ドル円は94.56円までそれぞれ日通しの高値を塗り替える場面が見られた。