LDNFIX 足元の円安水準で推移も動意は鈍い

2013年12月20日 01:46

 ロンドンフィックスにかけてのドル円・クロス円は、落ち着いた展開。複数の米指標が発表されたが、昨日にビックイベントを通過し目先の市場の方向性が少しは明るくなったことで、本日発表された経済指標への反応は鈍く各通貨の動意は限られた。昨日は、米FOMCが資産購入額の規模縮小を決定した。100億ドルの量的緩和縮小は、ややサプライズだったものの、来年前半には実施されるとの見方が既定路線だったことから、時期的な部分を除いて意外性は低かったもよう。また、米当局が想定よりも長期にわたり低金利を維持する姿勢や、雇用情勢に対する前向きな見解を示したことで、金融市場の不透明感は低下している。こうした楽観的なムードが広がるなか、ドル円・クロス円は足元の高値圏で推移した。
 ただ来週以降、クリスマス・年末休暇を取得する市場関係者が多い中で、新たにポジションを構築する動きは手控えられたようで、一方向に上値を伸ばすような展開にはならなかった。ドル円は104円前半、ユーロ円は142円前半、ポンド円は170円半ば、豪ドル円は92円前半、NZドル円は85円前半での推移を続けた。ドルストレートも全体的に小動き。加ドルやポンドがいく分動意づく局面はあったが、手掛かり不足のなかで値幅は限られた。ポンドドルは1.6336ドルまで下げ幅を広げた一方で、ドル/加ドルは1.0680加ドルまで加ドル高が進む場面が見られた。この間、ユーロドルは1.36ドル半ばで落ち着いた値動きとなった。
 この日発表された新規失業保険申請件数は、市場予想や前週実績から増加したが、季節的な要因によるものとの見解から市場への影響は限定的だった。その他では、米11月中古住宅販売件数が490万件と市場予想を下回ったほか、フィラデルフィア連銀製造業指数は前月から改善したものの市場予想比悪化の+7.0にとどまるなど、さえないデータが多かった。