LDNFIX 米指標弱くドル安も、勢いは円安優位
2013年11月16日 01:25

ロンドンフィックスにかけて、為替相場はドル安・円安の様相。本日発表された米NY連銀製造業景況指数の発表などの経済指標が軒並み市場予想を下回る結果となり、昨日のイエレン次期FRB議長の公聴会における緩和政策の継続について裏付ける内容でもあったことから、結果としてドル売りが主導する格好でドルストレートは総じて上値を試す展開となったほか、ドル円には重さが見られた。一方、クロス円に関しては円安主導で上値を試す格好でドル円とは対象的な動きとなった。
ドル以外の通貨の単独材料としては、ポンドはウィール英MPC委員の「英経済、BOEの想定よりも早く成長する可能性」との発言がポジティブに捉えられたほか、欧州についても昨日のユーロ圏財務相会合でスペインに対する銀行支援の終了が決定され危機的状況を脱したとの見方につながっているほか、本日のEU財務相会合においても欧州安定メカニズム(ESM)による銀行への直接救済が合意に至るなどセーフティーネットの拡充といった部分で進展が見られている。イエレン氏の公聴会の余韻が残るなかで表立ってはいないものの通貨ユーロにとっては下支え材料であるといえそうだ。
ドルストレートはドル売り主導で上昇。ポンドやユーロといった単独材料も寄与したが基本はドル売り主導で、ユーロドルは1.3506ドル、ポンドドルは1.6135ドルまで上昇した。その後、ドル売りが一巡したことから伸び悩んだものの比較的しっかりとした推移となった。資源国通貨は、豪ドル/ドルは0.9372ドル、NZドル/ドルは0.8332ドルまで買い進まれた。
一方、クロス円も好調。こちらはドル安によるドルストレートの上昇というよりも円安主導で上値を広げるかたちで、ユーロ円は135.25円、ポンド円は161.65円まで買い進まれた。また、豪ドル円は94.00円と7日以来の大台を回復させたほか、NZドル円は83.51円、加ドル円は95.96円まで上昇した。
ただ、ドル円はドル安・円安という局面のなかで方向感に乏しく狭いレンジで上下。当初はドル安に連れて下値を試したものの100円の大台を割り込むことなく100.30円まで戻すなど動きは鈍かった。
