LDNFIX 米指標の強弱でドル円は「いって来い」

2014年01月29日 01:10

 ロンドンフィックスにかけてはこの日発表された米経済指標の強弱を受けてドルが上下した。序盤は米12月耐久財受注の想定外の弱さを受けて米金利の失速もともなってドル売りが先行し、センチメントの悪化から円も買い戻された。耐久財受注は市場予想の+1.8%を大きく下回る-4.3%となり、前月分も+3.4%から+2.6%へ下方修正。輸送用機器を除いたデータも-1.6%と予想の+0.5%に届かず前月分は+1.2%から+0.1%へ修正された。11月分の上振れによる反動から伸びが鈍化することは想定されていたものの、悪天候の影響を勘案しても弱い内容だったといえる。データの内訳を眺めても、改善が確認されたのはごくわずかなセクターのみだった。ぶれの大きな指標だけに単月のデータを基に基調を推し量ることははばかられるが、中国や新興国への懸念が一服したとはいえ世界的に株価の反発が鈍いなか、米金融政策への思惑も背景に円売りやドル高が再燃していたことへのとがめも入ったようだった。ただ、その後に発表された米1月消費者信頼感指数が予想を上回り、昨年8月以来の高水準を示現したことでドルは買い戻され、底堅く始まった米株価の動向や米長期金利の持ち直しも支えにドル円はほぼ「いって来い」となった。
 ドル円は米耐久財受注の結果を受けて103円前後から102.60円台まで反落した後103円付近まで持ち直した。米10年債利回りは2.78%近辺から2.74%割れまで急低下後、水準を回復させた。ユーロドルは日通しの高値圏となる1.6380ドル近辺へ、ポンドドルは1.66ドル台まで持ち直し、英GDP発表前後からの下げ幅を帳消しにしたがドルが反発したことで伸び悩み。豪ドル/ドルは0.87ドル後半、NZドル/ドルは0.82ドル半ばと、買い戻しのペースは緩んだが底堅く推移した。一方でドル/加ドルは1.1177加ドルまで対ドルで下落。カナダの米国との経済的な結びつきの強さも意識されてか、米耐久財受注後のドル安の中でも加ドル安が進行し、加ドル円は一時91.85円まで日通しの安値を塗り替えるなど弱さが目立った。加ドル円を除くクロス円は方向感が限定的。ユーロ円は140円半ば、ポンド円は170円半ば、豪ドル円は90円半ばを中心に限られたレンジで上下した。