LDNFIX 円高・ドル高・欧州通貨安、年始の値動き荒い

2014年01月03日 01:31

 ロンドンフィックスにかけての為替市場は調整主体。利益確定の円買いが入ったほか、欧州通貨は対ドルで軟調に推移。オセアニア通貨は円高・ドル高に振れる場面もあったが、流れは反転している。
 円売りポジションの含み益が相応に膨らんでいたと想定されるなかで、含み益が心理的な負担となりつつあるようだ。多すぎる含み益の増減は緊張感につながり、円高の引き金になったと思われる。昨年と同様に今年のリスク要因は限られることから、小さな雪崩が利益確定によって増幅されやすくなっている側面もある。
 欧州通貨安・ドル高は円相場と同様に調整が背景。ユーロドルは年末に2008年高値と2011年高値の延長線上に達したため、ユーロ高・ドル安トレンドに反転の兆しはある。景況感、金融政策見通しの両面でもユーロよりドルが優勢。ユーロの短期金利上昇は引き続き一服している。ただ、英景気回復は順調であり、米英の景況感はほぼない。
 オセアニア通貨は欧州通貨と同様に円高・ドル高に振れていたが、ロンドンフィックスにかけて対ユーロの資源国通貨買いが入ったことがサポートとなった。ユーロ高・資源国通貨安の流れにも調整が入っている。
 本日発表された米新規失業保険申請件数、米ISM製造業景況指数は流れに影響していない。ISM製造業景況指数は堅調な水準で安定しており、関心の度合いは低い。
 ドル円は104.65円、ユーロ円は142.89円、ポンド円は172.06円、豪ドル円は93.16円、NZドル円は85.74円、加ドル円は98.66円まで下落。ユーロ円やポンド円の下げがきつかった一方で、豪ドル円は93.70円付近まで戻し、前営業日比でプラス転換した。NZドル円も86.30円付近まで戻りを試している。
 ユーロドルは1.3630ドル、ポンドドルは1.6412ドルまで下げた一方で、豪ドル/ドルは0.8843ドルまで下げた後、0.8944ドルまで反発。NZドル/ドルは0.8139ドルの安値から0.8220ドル付近まで切り返した。