LDNFIX ユーロ続落 リスクオフ後退で円も軟調
2014年01月31日 01:00
ロンドンフィックスにかけてはユーロが続落。この日発表された独1月雇用統計では、失業者数の減少と失業率の改善が確認されたがさほど強材料視されなかった。ユーロ圏の1月経済信頼感も前月から伸びが加速したが市場予想を下回るなどユーロ買いの手掛かりとしては乏しい状態のなか、独1月消費者物価指数が弱い内容となったことで、月末要因もあわさって軟調だったユーロドルは1.3560ドルまで下値を拡大。ユーロポンドも0.8220ポンド近辺までユーロ安・ポンド高で推移した。
一方、新興国への懸念はいまだ完全に拭えないものの、米FOMCでのQE縮小を受けたあとの新興国通貨の下落が限定的にとどまり、各通貨が戻りを試したことから市場のリスクオフ地合いは後退。欧州株の持ち直しや米株価の反発、米長期金利の上昇幅拡大などを背景に円売りが持ち込まれ、ドル円は米10-12月期GDPの発表後に102.80円まで高値を塗り替えた。GDP・速報値は市場予想と一致し、個人消費は予想に届かなかったものの、3%を超える成長率の維持と先行きの景気拡大が見通せる状況はポジティブと捉えられた。その後の中古住宅販売保留件数指数が大きな落ち込みとなったことで円売りは緩んだが、市場の悲観的なムードが後退するなかでドル円の下押しはわずか。クロス円も豪ドル円が90.46円、加ドル円が92.11円まで高値を更新するなどしっかり推移した。
ポンドドルは対ユーロでのポンド高をサポートにしつつも1.65ドル付近で伸び悩み。ポンド円も169円半ばで上値は抑えられた。一方で豪ドル/ドルは0.8801ドルまで堅調。オセアニアタイムにNZ準備銀行(RBNZ)が近い将来の利上げの可能性を示唆したが、通貨高や住宅市場への懸念が見え隠れしたことで豪ドル/NZドルで豪ドルの買い戻しが強まったことが背景にある。NZドル/ドルは0.81ドル半ばを中心に上値の重い推移を強いられた。