LDNFIX ポルトガル懸念でユーロ売り先行も、持ち直す

2013年07月13日 00:53

ロンドンフィックスにかけては、ポルトガル懸念からユーロを中心にリスク回避のドル買い・円買いが先行したが、ポルトガル国債利回りの上昇が一巡したこともあって、ドル買い・円買いも限定的にとどまった。ポルトガル政局不安への懸念からポルトガル10年債利回りは7.838%まで急騰した。その後は、政府の財政再建方針をめぐる不満から外相を辞任した連立与党のポルタス民衆党党首が「政治危機は克服できる」と発言し、現在の政治危機を克服するため、すべての政党に協力を呼びかけたこともあり、ポルトガル懸念はやや緩和された。また、本日発表された米6月生産者物価指数+0.8%、米6月生産者物価指数・コア+0.2%でともに市場予想を上回ったが、米7月ミシガン大学消費者信頼感指数は83.9となり、市場予想と前回を下回る結果となった。
 ドルストレートは売り先行後に持ち直す。バーナンキFRB議長のハト派発言をきっかけとしたドル売りが一巡し、ドルの買い戻しが先行。ポルトガル不安も重しとなり、ユーロドルは1.2999ドル、ポンドドルは1.5076ドルまで下げ幅を拡大した。また連日軟調のオセアニア通貨では、豪ドル/ドルが2010年9月以来の0.90ドル大台割れとなる0.8998ドルまで下落したほか、NZドル/ドルも0.7752ドルまでレンジ下限を広げた。ただ、その後は、米ミシガン大学消費者信頼感指数がさえない結果となったこともあり、ユーロドルが1.30ドル半ば、豪ドル/ドルが0.90ドル後半まで持ち直すなど、ドル買いの動きも限られた。
 ドル円・クロス円は限られたレンジで上下動。ドル円は99.70円を高値に、リスク回避の円買いが優勢となると一時98.80円台まで下落したが、米長期債利回りが上昇に転じたことを受けて99円前半まで切り返した。クロス円も売りが先行し、ユーロ円は128.91円、ポンド円は149.44円、豪ドル円は89.70円、NZドル円は77.20円まで軒並み安値を更新したが、ドル買い・円買いの動きが緩むと、ユーロ円は129円後半、ポンド円は150円前半、豪ドル円は90円付近、NZドル円は77円半ばまで水準を持ち直すなど、方向感に欠ける動きとなった。