LDNFIX ドル安・円高優勢も、方向性は見極めづらい
ロンドンフィックスにかけては、ドル安・円高。米生産者物価指数が総合・コアとも市場予想を下回り、米インフレ圧力が落ち着いているとの見方から足元のドル高の流れに調整が入った。ただ、9月にも米量的緩和縮小が開始されるとの見方は根強く、積極的にドルの下値を試すような流れにもならず。ポンドや豪ドルを除いて、各通貨の動意は限定的だった。また、明日以降に米国の景気関連指標の発表が続くことから、それらの結果を見極めたいとの思いも動意を鈍くした可能性はある。
ドル円は、98円半ばから後半の抵抗帯が意識されて伸び悩むなかで、予想比弱めの米指標結果を受け利益確定売りが入り98円割れまで反落した。ダウ平均が一時100ドル近く下げたことも、リスク回避の円買いを誘った感じはあった。とはいえ、安倍政権による法人税引き下げに対する期待感がくすぶるなかで、下押しの勢いは限られた。ユーロ円も、ドル円の動きに合わせて130円割れまで水準を下げる場面が見られた。
ユーロドルは、小幅に水準を戻す。ドルの上値が重くなったことで、1.3270ドル付近まで戻した。ただ、ユーロ円のさえない動きやユーロポンドでユーロ安・ポンド高が進んだことが影響して、買い一巡後は1.32ドル半ばでもち合いが続いた。
こうした中において、ポンドや豪ドルは堅調。ポンドは、本日の英雇用統計で雇用情勢の改善傾向が示されたほか、イングランド銀行の議事録でフォワードガイダンスの導入に委員の一人が反対したことが明らかとなり、低金利維持に対する市場の思惑に修正が入ったことがサポートに。ポンドドルは1.5547ドル、ポンド円は152.59円まで本日高値を塗り替えた。また豪ドルもしっかり。特段材料は見られなかったが、ユーロ対して買い戻されたことが対ドル・対円にも波及。豪ドル/ドルは0.9161ドル、豪ドル円は89.83円までそれぞれ上昇した