LDNFIX ドル円は米指標や金利動向受け102円台で上下

2013年12月05日 02:06

 NYタイム序盤、ドル円は米指標結果や米金利動向、株価の動きをにらみながら、102円半ばから後半で上下。ただ、週末に今週のメインイベントといえる米11月雇用統計の発表を控えていることもあり、大きくレンジを広げるような展開にはならなかった。
 ドル円はロンドン入りにかけての円売りをいったん落ち着かせていたが、強い米11月ADP全国雇用者数の結果を受けると、102円半ばから102.70円前後まで上昇した。雇用者数は+21.5万人と市場予想の+17.0万人を上回り、週末の米11月雇用統計への期待感や米量的緩和(QE))の早期縮小観測につながりドル買いが強まった。米10年債利回りが、一時2.85%付近まで上昇したこともドルを支援した。米株が、軟調な欧州株や強い米指標を受けたQE早期縮小への懸念から下落して寄り付くと、リスク回避の円買いも入り、ドル円はいったん伸び悩んだ。だが、米11月ISM非製造業景況指数が53.9と景況判断の分かれ目である50を上回りながらも、市場予想の55.0を下回るなど、指標結果も強弱まちまちで早期の緩和縮小観測を一方的に強めるような状況でもなかった。米株価が前日比プラス圏を回復すると、ドル円も再び102.70円付近へ戻し、その後は102円半ばで推移。もっとも週末の米雇用統計ほか主要イベントが予定されているなかでは、ドル円の動意も限られた。この後、日本時間午前4時からは米地区連銀経済報告(ベージュブック)の公表、明日には米7-9月期GDP・改定値の発表も控えている。
 ドル買いの強まりを受け、ユーロドルは軟調だった。NY入りを控え1.3601ドルまで強含んでいたが、昨日安値1.3526ドルに迫る1.3528ドルまで売られ、ユーロ円も同じく138.73円まで一時下落した。一方ポンドドルは、ユーロポンドでのポンドの買い戻しが支えとなり、1.63ドル半ばで底堅かった。ロンドンタイムにユーロに先がけ下落を進めていたこともあるが、景況の改善を背景とした英格付けの引き上げ観測も一定の下支えとなっているもよう。
 資源国通貨は軟調。豪ドル/ドルは予想比弱めの豪7-9月期GDPを受けた軟調地合いがNYタイムも継続し、一時0.9004ドルドルと9月3日以来の0.90ドルの大台割れが視野に入った。豪ドル円も92.30円まで水準を下げた。同じオセアニア通貨のNZドルも、NZドル/ドルは0.81ドル後半、NZドル円は83円後半から84円付近で上値が重かった。ドル/加ドルは2010年5月以来の水準1.0704加ドル、加ドル円は一時95.78円まで加ドル安が進んだ。