LDNFIX ドル全面高、緩和継続期待や米経済データの詳細で

2013年07月31日 00:46

 ロンドンフィックスにかけてはドルが全面高。NYタイムになって発表された一連の米経済データは、総じて市場予想を下回る結果だったが、雇用期待や住宅市場の改善傾向が確認され、米景気回復期待を損なう内容ではなかったことが好感された。また、明日発表される米4-6月期国内総生産(GDP)・速報値で、米経済成長の伸びが鈍化することが見通されており、米連邦準備制度理事会(FRB)が長期にわたって低金利政策を継続させるとの期待がドルを押し上げたとの声も聞かれた。米5月S&P/ケースシラー住宅価格指数は、前年比で+12.17%と市場予想の+12.40%を下回ったが、2006年3月以来の伸び率を示現。また米7月消費者信頼感指数では、失業率との連動性の高い雇用関連項目で、「就職は困難」と回答した消費者の割合が前月から減少。現況指数が予想を上回っていたことがポジティブと受け止められた。
 ユーロドルは、6月19日以来の高値水準となる1.3303ドルから、前日安値を割り込んで1.3234ドルまで反落。オプションバリアの防戦売りを突破し、連日にわたって上値を抑えていた1.33ドル手前の水準をいったんは攻略したが、その後はユーロ独自の買い材料に乏しいなかで、達成感もあって手仕舞いの売りも入った。ポンドドルは、対ユーロでポンド売りが継続していたことも重しとなって1.5244ドルまで下値を拡大。資源国通貨は下げ止まりを挟みながらも、豪ドル/ドルは0.9043ドル、NZドル/ドルは0.7958ドル、ドル/加ドルは1.0303加ドルまで対ドルでの安値を塗り替えた。ドルインデックスは81.976まで上昇し、25日以来の高水準を示現した。
 ドル円はドル全面高のなか、98.30円前後まで戻り高値を更新した。ただ、為替市場ではドル高といった方向性が確認されたが、米株式市場や米債券市場は、明日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を前に様子見姿勢が支配的。ドル円は一段の押し上げ材料に欠けるなか、対ドルの動きに押されたクロス円の軟調地合いにつれて98円ちょうど付近まで失速。ポンド円は149.52円、豪ドル円は88.79円、NZドル円は78.12円まで安値を更新した。