LDNFIX ドル下落、NFPや米製造業指数の下振れで
ロンドンフィックスにかけてはドルが下落。今週最後の注目イベントとなった米雇用統計では、非農業部門雇用者数(NFP)が+16.2万人と、市場予想中央値の+18.5万に届かなかった。前月分も下方修正され、ネガティブと捉えられた。民間部門雇用者数も予想比で下振れた。もっとも、失業率は前月から2ポイント改善し7.4%に低下。2008年12月以来の水準まで低下しており、米労働市場の緩やかな改善傾向は維持されている。しかし、今週発表されたADPや米新規失業保険申請件数、消費者信頼感やISMの雇用指数がおしなべて強かった分、この日の結果に対する期待度が相応に高まっていたことから、NFPの数値を嫌って発表後にドルは下落。その後に発表された米6月製造業受注指数も弱かったことで、主要通貨の一角では対ドルでの高値を更新するなど、ドルは軟調な推移をたどった。関連市場では雇用統計の結果を受けて株安・債券高。米長期金利はイベント前の2.75%近辺から2.60%付近まで急低下した。
ドル円は99.96円をこの日の高値に雇用統計発表後に98.90円まで急落。いったんは戻りも試したが、同水準を割り込むとストップロスの売りも巻き込んで98.66円まで下値を広げた。先月31日の米FOMC後、ドル円は目立った押し目もないままに買い進まれていただけに、週末を前に修正の動きが広がったことも押し下げ要因となった。またユーロドルは1.3295ドル、ポンドドルは1.5310ドル、ドル/スイスフラン(CHF)は0.9274CHFまで対ドルで上昇した。一方で、ドルが下落するなか、資源国通貨は軟調。米雇用統計の発表直後こそは、豪ドル/ドルは0.8971ドル、NZドル/ドルは0.7936ドルまで急騰したが、その後は豪ドル/ドルは0.8870ドル、NZドル/ドルは0.7816ドルまで短時間で反落している。米株安も重しになっており、足元の弱い地合いが意識され、戻り売りも強かった。
クロス円は、ユーロ円が131.10円、豪ドル円が87.93円、NZドル円が77.21円まで安値を更新。加ドル円も95.11円まで売られた。ドル円の下落で円の買い戻しが強まった格好。ポンド円は米雇用統計後の対ドルの動きにあわせて151.60円を示現すると、下押しも151円前半までで底堅かった