LDNFIX ドルしっかり 強い米雇用指標が下支えに
2013年09月27日 00:38
ロンドンフィックスにかけてはドルが底堅い推移。この日発表された米新規失業保険申請件数が30.5万件と、市場予想の32.5万件を大きく下回ったことが支援材料となった。トレンドを判断する上で重視される4週移動平均は、少なくとも2007年以来でもっとも低い水準を示現。月初にカリフォルニア州とネバダ州で生じたシステム問題で、未処理だったデータ分もすべて処理されたとのアナウンスがあり、米労働市場の改善傾向が改めて鮮明になったことが好感されている。米労働省から2013年3月までの1年間の非農業部門雇用者数が34.5万人分上方修正される見通しであると伝わったこともポジティブに捉えられた。ただ、上方修正が見込まれていた米4-6月期GDPや個人消費の確報値はともに改定値と横ばいの着地となり、米8月中古住宅販売保留件数指数は米金利の上昇が反映して3カ月連続でマイナスを記録するなど、全体的にみれば強弱ミックス。大きく反発して始まった米株価も上げ幅を縮小させ、10年債利回りの上昇地合いも失速するなど、ドル高が一方的に進む環境でもなかった。なお、スタインFRB理事はこの日の講演で、9月FOMCで量的緩和ペースの据え置きを支持していたことを明らかにした。また「失業率がさらに0.1%低下すれば購入ペースの縮小は可能」との認識も示している。
ドル円は株高や債券安(利回り上昇)など、複数のドル高要因が重なった局面で瞬間的に99.14円まで上振れてこの日の高値をわずかに更新した。ただ、米財政協議やQEに関する不透明感が根強いなか、大台の滞空時間はわずか。クロス円が伸び悩んでいることにも圧迫されて伸びしろは限定的だった。一方でユーロドルは1.3475ドル、ポンドドルは1.5999ドル、豪ドル/ドルは0.9346ドル、ドル/加ドルは1.0342加ドルまでドル高・他通貨安で推移。ポンドドルは英GDPが前年比ベースで下方修正された後のさえない流れも引きずった。クロス円はユーロ円が133.70円前後から133.30円付近、ポンド円が158.80円近辺から158.30円前後へ失速するなど、対ドルの重さが意識されている。