LDNFIX クリミア懸念で欧州通貨が安い

2014年03月19日 01:36

ロンドンフィックスにかけては、欧州通貨がさえない展開に。引き続きウクライナをめぐる不透明感が意識されたほか、独とユーロ圏のZEW景気期待指数が総じて下振れしたことで、欧州経済の先行き懸念が強まったことが背景。一方で、オセアニア通貨は堅調。NZの根強い追加利上げ観測や豪州の利下げ局面の終了が近いとの思いから、欧州通貨からの逃避先として選ばれやすいことが下支えとなったもよう。
 ユーロドルは下落。ウクライナ情勢への懸念がくすぶる中で、露軍がウクライナ軍基地を襲撃とのニュースが一部報道から伝わったことが重しとなり、1.3880ドルまで下げ幅を拡大した。NYタイム入りにかけては、プーチン露大統領が「同国はウクライナの分裂を望まない」と表明したことで、西側との対立激化が避けられるのではとの期待から、1.3944ドルまで日通しの高値を塗り替える場面もあった。ただ同大統領は、制裁措置に対して報復を表明するなど、強硬な姿勢は崩していなかった。ユーロ円も141円後半から140円後半まで反落した。その他の欧州通貨も軟調。ポンドドルは1.6546ドル、ドル/スイスフラン(CHF)は0.8770CHFまでドル高・欧州通貨安が進んだほか、ポンド円は167.83円、CHF円は115.71円までレンジ下限を広げた。
 一方で、NZドル/ドルは約1年ぶりの高値となる0.8640ドルをつけたほか、豪ドル/ドルは0.9136ドルまで上値を伸ばした。豪ドル円は92.82円、NZドル円は87.68円まで強含んだ。この間、ドル円はユーロ円の動向につれて主体性のない展開に。序盤に101円後半までの戻りを試した後は、101.28円まで押し戻され、NYタイム入りにかけて上昇した分を全て失った。また、加ドルもさえない展開。ポロズ・カナダ銀行(BOC)総裁が「1-3月期の成長は、悪天候のため緩やかになるだろう」、「長期的に成長と金利は低く抑えられるだろう」と述べたことが重しとなり、加ドル円は91.39円、ドル/加ドルは1.1093加ドルまで加ドル安が進んだ。そのほか、この日発表された米経済指標はおおむね市場予想に近い結果だったことから、特段材料視されなかった。
 
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