13日香港株 売り優勢か、米株安が重し

2014年01月14日 10:06

 本日の香港市場は、前日の米株市場が下落した流れを引き継ぎ、売り優勢の展開か。前日のNY市場でダウ平均は大幅続落。10日発表の米雇用統計で、非農業部門の雇用者数が市場予想を大きく下回ったことを背景に、米景気に先行き不透明感が台頭。持ち高調整の売りが膨らんだ。香港株の米国預託証券(ADR)は、金融株のHSBC(00005)、中国工商銀行(01398)、中国石油メジャーのペトロチャイナ(00857)、CNOOC(00883)、IT大手のテンセント(00700)など大半の銘柄が香港終値を下回って引けた。サヤ寄せすれば、相場の押し下げ要因となる。
 
 このほか、気がかりなのが本土市場の動向。新規株式公開(IPO)再開見通しを背景に、上海総合指数は13日までに4日続落。年初からの下落率は5%に達し、節目の2000ポイント割れすれすれの水準まで下落している。上海総合指数が2000ポイントを割り込み、下落が加速するようであれば、香港市場も影響は免れないとみられる。ただ、市場では「中国本土は着実に景気回復している」との見方もあり、長期的な相場の先高観は根強い。また、上海総合指数が2000ポイントを下回れば、当局が相場テコ入れに動き出すとの思惑が広がっており、下値は限定的とみる向きも多い。