NY為替概況 株堅調も、ドル円102円前半で伸び悩む

2014年02月21日 07:05

NYタイムでは株高・債券安が進んだが、この動きによるドル買い・円売りは限定的。中国・ユーロ圏主要国のさえない景況指標を受けての景気減速への懸念やウクライナ情勢への不安から、低下気味に推移していた米長期債利回りはNYタイムに入り上昇基調を強めて続伸した。直近の米経済指標は低調な結果が続いているが、寒波の影響は一時的と捉えられ、米経済に対する楽観的な見方が根強い。この日発表された米経済指標は強弱まちまちの結果となった。米消費者物価指数(CPI)、米新規失業保険申請件数や米景気先行指数はほぼ市場予想通りとなったが、米2月フィラ連銀製造業指数はプラス予想に反して、景気判断の分岐点であるゼロを下回るマイナスとなった。一方で、マークイットが発表した米2月製造業PMI速報値は2010年5月以来の高い水準となった。ポジティブな結果には素直に反応を示し、米株は上げ幅を100ドル超に拡大した。
 米株と米長期債利回りの上昇を後押しに、ドル円は102円前半で底堅く推移も、上値は102.43円止まり。ユーロドルは、弱い欧州主要国の景況感やウクライナ情勢の混乱を背景としたユーロ売りが一巡し、1.37ドル前半に切り返して小動きが続いたほか、ポンドドルはウィール英MPC委員の「早期の利上げは排除できない」、「最初の利上げは来年春ごろとなる可能性」などの発言も支えに一時1.6700ドルまで反発したが、ドル買いが強まると1.6626ドルまで下押した。また、ユーロ円は140円前半、ポンド円は170円半ばを中心に小動きが続いた。
 一方のオセアニア通貨は買戻しが優勢となった。中国の成長鈍化懸念を背景に弱含んだ豪ドルは反発し、豪ドル/ドルは0.9022ドル、豪ドル円は92.34円まで高値を更新した。また、NZドル/ドルは0.8315ドル、NZドル円は85.10円まで上値を伸ばした。
 7時現在、ドル円は102.28円、ユーロドルは1.3719ドル、ユーロ円は140.31円で推移。