NY為替概況 円買い優勢、株安・債券高が響く
2014年03月12日 06:22

NYタイムでは円買いが優勢。ロンドンのフィキシング前後に円買いが持ち込まれると、それまで膠着状態だったドル円は日通しのレンジを下方ブレイクして103円割れを示現。ウクライナ情勢への警戒感が拭えないなか、米株安や債券高(利回り低下)がリスク許容度を低下させたことも重しとなって102.84円まで水準を下げた。クロス円でも円高地合いが強まり、対ドルの持ち直しを支えに戻りを試していたユーロ円は142.62円まで、ポンド円は170.94円まで下落。NZドル円は87.05円、加ドル円は92.58円まで安値を塗り替えた。また、豪ドル円は92.22円まで下値を拡大。中国の景気減速懸念や当局による通貨高けん制への警戒感から上値を伸ばしにくいなかで、米株価の冴えない動きも加わって豪ドル/ドルが0.8962ドルまで下落したことも下げ幅を広げる要因となった。この日発表された米1月卸売在庫は市場予想を上回った一方、同卸売売上高は寒波の影響もあって2009年3月以来の落ち込みとなったが目立った反応はなかった。
対ドルはまちまち。ユーロドルは1.3870ドル台まで下押しから反発し、ECB高官によるハト派な発言を受けて売られた値幅を帳消しにした。ポンドドルも一時1.66ドル半ばまで水準を戻した一方、NZドル/ドルは豪ドルの下落にも連れる格好で0.8461ドルまで軟化。序盤に1.1072加ドルまで加ドル高で推移していたドル/加ドルは、1.11加ドル台まで対ドルで売り直されるなど資源国通貨の弱さが目立つ展開となった。
