NY為替概況 ドル買い失速、FOMC議事録は燃料にならず
 
           
              2015年01月08日 07:30    
              									
              
	 
	 
	 
	 
	 
      								      		
              					
              
              
              
              					
              
              
              
		
		      
                        
                			
              
              
                      
            
          
        
	NY為替市場ではドル買いを経た後、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の公表を控えてドルに調整売りが持ち込まれた。FOMC議事録の内容は想定内で、公表後も利益確定のドル売りが続いた。12月の米ADP雇用者数の増加幅が市場予想を上回り、前回値も上方修正されたが、かなり強かった11月の米非農業部門雇用者数(NFP)の後追いという印象が拭えず、一時的な反応にとどまった。
	FOMC議事録では、早期の利上げ開始が再度否定され、来るべきときまで忍耐強く待つスタンスが示された。利上げ開始時期は今後の経済指標次第であると繰り返されている。原油安は、正負の影響の差し引きでGDPや雇用にプラスであるとの見解で、ドル高による影響を含めインフレ率の一時的な鈍化に懸念は払われていない。相場を刺激するような内容はほとんどみられなかった。
	ドル円は119.65円、ユーロドルは1.1802ドル、ポンドドルは1.5055ドル、豪ドル/ドルは0.8033ドル、NZドル/ドルは0.7714ドルまでドル高推移。ユーロドルは2006年以来、ポンドドルは2013年以来、豪ドル/ドルは2009年以来のドル高水準を更新した。その後、ドル買いが巻き戻され、豪ドル/ドルは0.8090ドル、NZドル/ドルは0.7794ドルまでドル売りが若干優勢となった。ドル/加ドルは1.18加ドル半ばを中心に上下を繰り返した。
	最近の方向感を決定づけていた原油安・株安パターンは一服。NY原油先物の戻りは浅いが、反発して通常取引を終えた。米株価指数は堅調に推移し、米長期債利回りも上昇したものの、ドル中心の展開でリスク選好パターンの円売りはあまりみられず、クロス円の上値は伸びなかった。ユーロ円は141円ちょうど前後、ポンド円は180円ちょうど前後でもみ合い。加12月Ivey購買部景況指数が市場予想ほど低下しなかったことで、加ドル円は101.18円まで上昇したが、高値更新後は伸び悩み。対主要通貨でNZドルが買われるなか、NZドル円は92.82円まで上げた。
                        
