NY為替概況 ドル買い先行後は、株安で円買い プーチン発言きっかけに懸念強まる
2014年08月06日 06:22

NYタイムでは強い米経済指標を背景にドル買いが先行。この日発表された米7月ISM非製造業景況指数は市場予想を大きく上回る58.7。2005年12月以来の高い水準となり、米国金融危機、景気後退前の水準に回復した。また、6月製造業受注指数も市場予想の+0.6%に対し、+1.1%となった。この結果を受けて、米10年債利回りは一時2.52%付近まで上昇し、売り先行でスタートしたダウ平均も下げ幅を縮小する動きに。為替相場はドル買いが優勢となり、豪ドル/ドルは0.9294ドル、NZドル/ドルは0.8452ドルまで下げ幅を拡大し、ドル/加ドルは5月5日以来の加ドル安水準となる1.0977加ドルまでドル高・加ドル安が進んだ。また、欧州タイムにユーロ圏と伊景況指数が伸び悩んだことを背景に弱含んだユーロドルは昨年11月以来の安値水準となる1.3358ドルまで一段安。一方で、ポンドドルは上げこそ一服するも、予想を上回った英サービス業PMIを背景に1.68ドル後半でしっかり。
ドル高の流れを受けてドル円は102.93円まで買いが先行した。ただ、NYタイム午後に入りダウ平均が下げ幅を前日比200ドル安水準まで拡大し、米10年債利回りが2.47%付近まで低下したことを背景に、東京タイムにつけた安値の102.46円付近まで押し戻されるなど、リスク回避の円買いが優勢となった。一部報道によりプーチン露大統領はウクライナ問題をめぐる欧米の対露制裁への報復措置を検討するように政府に指示したことが伝わったことや、ポーランド外務大臣が露軍によるウクライナ侵略の可能性を警告したことでリスク回避ムードが強まった。株安・債券高を背景にクロス円も軟調で、ユーロ円は137.07円、豪ドル円は95.30円、NZドル円は86.73円、加ドル円は93.42円まで安値を更新した。また、ポンド円は173.51円を頭に173円近辺に押し戻された。

