NY為替概況 ドル買い先行も後が続かず
2014年04月15日 06:31
NYタイムではドル買いが先行するも後が続かず。欧州当局者による通貨高けん制発言が尾を引く中、好調な米指標結果や同企業業績から米長期金利が上昇したことがドル買いを後押しした。米3月小売売上高・前月比は、市場予想+0.9%に対し+1.1%と、約1年ぶりの大幅な伸びを示した。しかし、それ以外に目立った材料がなかったほか、米国の早期利上げ観測の修正に伴うドル高調整の流れは根強く、ドルの上値は限定的だった。また、ドルの上昇が一服したのに連れて、ドル円が小幅に下げたことから円を買い戻す動きも散見された。
ドル円は、米シティグループの1-3月期決算が予想に反して増益となったほか、好調な米小売データを受けて、102.03円まで高値を塗り替えた。ただ、さらにドル買いを後押しする材料はなく、ドル円も上昇一巡後は101円半ばへ反落した。ユーロドルは、ドル円に逆行。米指標発表後につけた1.3808ドルを底値に1.3820ドル付近まで戻した。とはいえ、当局者の通貨けん制発言に対する警戒感もあって戻りは鈍かった。
一方で、資源国通貨はしっかり。緩和的な金融政策からの脱却期待や、底堅い株価動向を手掛かりに、豪ドル/ドルは0.9426ドル、ドル/加ドルは1.0943加ドルまで資源国通貨高が進んだ。NZドル/ドルは、NZドルが豪ドルに対してさえない展開となった影響から上値を伸ばしきれなかったが、0.86ドル半ばで底堅く推移した。クロス円では、豪ドル円が96.01円、加ドル円が93.01円、NZドル円が88.49円まで高値を更新する場面が見られた。