NY為替概況 ドル底堅い、ユーロ4年半ぶりの大台割れ接近

2015年01月03日 07:28

NYタイムは、ロンドンタイムまで順調に進行したドル高・円安が、米指標の悪化や株安で巻き戻される場面はあったものの、ドルは底堅さを維持した。米12月ISM製造業景況指数は55.5と半年ぶりの低水準、米11月建設支出は6月以来の減少に転じている。ダウ平均は寄り付き後に130ドル近く上昇したものの、90ドルを超える下落に。しかしプラス圏を回復して引けるなど荒っぽい動きだった。米長期金利は2.1%ちょうどまで低下後に下げ渋り、2.11%台へ戻している。
 
ドル円は、12月24日以来の水準120.75円までロンドンタイムのドル高・円安のフォロースローが続いた後、米指標の悪化をきっかけに119.80円付近へ下振れた。ただ、米株価や米長期金利の水準回復とともに、120円半ばまで反発している。ニューイヤーズデーの世界的な休場と週末の狭間とあって、取引の薄さも値動きの上下を誘ったようだ。
 
クロス円は、ドル円主導の円相場に影響を受けた。ユーロ円は144.13円まで下落後に144円半ばへ、同じくポンド円は184.31円から184円後半、スイスフラン(CHF)円も119.92円から120円前半まで下落幅を縮小。ただ、資源国通貨はドル円が戻す場面でも上値が重く、豪ドル円が97.36円、NZドル円は92.57円、加ドル円は102.20円と下値を探り続けた。原油下落が重しとなっていたもよう。
 
ドル円の下押しにあわせドル買いの勢いが緩和する場面もあったが、各通貨とも結局は対ドルで上値が重かった。ユーロドルは1.2001ドルと2010年6月以来、4年半ぶりの1.2ドル割れ目前まで下落している。ただ、オプション・バリアが観測される同節目は維持して取引を終えた。ポンドドルは一時下落の流れを緩めたものの、1.5327ドルまで水準を下げている。ロンドンタイムに弱い英12月製造業PMIを受け始まったポンド売りが止まらなかった。ドル/スイスフランは2010年12月以来、5年ぶりの大台超え1.0019CHFまでCHF安。資源国通貨は原油がさえない推移となるなか、下げ渋り見せながらも豪ドル/ドルが2010年5月以来の安値0.8078ドル、NZドル/ドルは0.7691ドルまで下落。ドル/加ドルは2009年5月以来の加ドル安値1.1786加ドルをつけた。
 
 
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