NY為替概況 ドル円102円割れ、ウクライナ情勢への警戒
2014年08月07日 06:15
NYタイムではリスク回避の円買いが継続。北大西洋条約機構(NATO)はウクライナ東部の国境に約2万人の露軍が集結したと明らかにし、露がウクライナ派兵に向け、平和維持活動を口実にする可能性があると指摘した。ヘーゲル米国防長官は「露軍がウクライナ侵入する可能性はある」、「露によるウクライナ侵攻の脅威は現実」と示唆した。また、プーチン露大統領はメルケル独首相との電話会談でウクライナ作戦の継続を言明した。ウクライナ情勢への先行き不安から、リスク回避の円買いが継続。ドル円はストップロス売りを巻き込んで102円大台を割り込むと、101.77円まで急落した。その後は102円前後に小幅水準を戻し、上値の重い動きが続いた。クロス円も、ユーロ円は136.16円まで下押し、年初来安値を更新したほか、ポンド円は6月12日以来の安値となる171.58円まで下落し、豪ドル円は95.13円、NZドル円は86.22円までレンジ下限を広げた。
対ドルではまちまち。NY序盤の主要通貨は対ドルで重い動きとなったが、ドル円でのドル売りにつられ、買い戻しが優勢となった。イタリア経済が再びリセッション入りしたことや、予想に反して減少した独製造業受注を背景に1.3333ドルまで昨年11月以来の安値を更新したユーロドルは1.3387ドルまで持ち直し、豪ドル/ドルは0.9374ドル、NZドル/ドルは0.8487ドルまで高値を更新した。ポンドドルも1.68ドル半ばに小幅水準を戻した。
また、加ドルは買い戻しが優勢に。市場予想を上回った加貿易統計を好感し、ドル/加ドルは1.0913加ドル、加ドル円は93.69円まで加ドル高が進んだ。