香港株式概況 大引け 5日ぶり反発、値ごろ感からの買いとテンセント上昇で
2014年01月29日 17:50

29日の香港株式市場でハンセン指数は5営業日ぶりに反発。終値は前日比0.82%高の22141.61ポイントだった。H株指数は1.37%高の9898.02ポイント。メインボードの売買代金は概算で683億6800万HKドル。
ハンセン指数は反発してスタート。前日まで4営業日続落し、終値ベースで5%近く下落しただけに、値ごろ感からの買いが優勢となった。新興国経済への不安が和らいだことで、前日の欧米市場が上昇していたほか、本日の上海株高も買い安心感につながった。ただ、春節(旧正月)連休を週末に控え、1%を超える水準では持ち高整理の売りが出た。本日まで開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたい投資家の様子見姿勢も強く、一段の上値を追う動きは限られた。セクター別では、IT関連や金融、通信が買われた半面、カジノや食品・飲料、石炭が売られた。
個別では、中国IT大手テンセント(00700)が買われて相場の上昇を主導。1銘柄でハンセン指数を100ポイント超押し上げた。25日に開始した「紅包」(お年玉)送金機能がチャットアプリ「微信」を通じた金融サービス利用者の拡大につながると証券会社が評価し、材料視された。中国4大国有銀行の中国工商銀行(01398)、中国建設銀行(00939)、中国銀行(03988)もそろって上げた。JPモルガンが投資判断を「買い」に引き上げた恒安国際集団(01044)は6.91%高。一方、カジノ株の銀河娯楽(00027)、サンズ・チャイナ(01928)が売られた。香港コングロマリットの長江実業(00001)と同社グループ系列のハチソン・ワンポア(00013)、電能実業(00006)の下落も目立つ。本日上場した港灯電力投資 SS(02638)の初日終値は公開価格比2.02%安だった。
H株では、自動車メーカーの長城汽車(02333)が大幅に続伸。前日安かったセメント株の安徽コンチセメント(00914)、中国建材(03323)は買い戻された。前日大引け後に2013年12月本決算が大幅減益となる見通しを発表したウェイガオ・グループ(01066)は10.20%安と急落した。中国神華能源(01088)など石炭株も売られた。
