見通し(東京市場 為替) 株価や豪・中国指標をにらんだ展開
2014年05月08日 08:01
NYタイム、ドル円はイエレンFRB議長の議会証言を前に、ロンドンタイムにつけた安値101.43円から102円付近まで調整で戻した。イエレン議長が「高水準の緩和は依然正当化される」と述べたことから米長期金利が低下し、ドル円も101.60円まで下押したものの、議長は消費や生産の強さにも言及。ダウ平均が水準を回復すると、ドル円も101.90円付近まで戻してNYを引けた。ドル安に歯止めが掛かったことから、ユーロドルは1.39ドル前半で上値が重かった。本日のロンドンタイムにECB理事会を控えた警戒感もあったようだ。ユーロ円は141円半ば、豪ドル円が94円後半まで下押し後、それぞれ141円後半、95円台まで戻すなど、クロス円はドル円に連動して上下した。
東京タイムの為替は株価動向や、このところ豪ドル円などクロス円の動意につながりやすい豪・中国指標の結果をにらみながらの展開となるか。日本時間10時30分に豪4月雇用統計(就業者数 予想+8800人・前月+1万8100人、豪4月失業率 予想5.9%・前月5.8%)、時間は未確定だが中国4月貿易収支(予想167億ドルの黒字、前月77.0億ドルの黒字)の発表が予定されている。日経平均株価は、海外市場で先物がダウ平均やドル円の戻りに連れて上昇(CME225先物14210円 大阪取引所比+140円)したことから底堅い動きが想定され、リスク回避の円買いが強まることは回避できそう。しかし日本株と連動性が高いNASDAQが軟調だったことから、これを嫌気して本邦株価がさえない動きとなれば、ドル円やクロス円の上値を重くする要因となりうるため注意したい。