見通し(東京市場 為替) ドル円、101円前半で引き続き底固さ示せるか
2014年05月19日 08:15

先週末の海外市場では、米株式オープンを前に発表された米4月住宅着工件数(結果107.2万件、予想98.0万件)、同建設許可件数(結果108.0万件、予想101.0万件)、が強い結果となったことから米金利が持ち直し、ドル買いが進んだ。しかし、米5月ミシガン大学消費者信頼感指数・速報値(結果81.8、市場予想84.5、前月84.1)は弱く、米金利上昇・ドル買いは失速した。ドル円は101.68円を高値に101.40円台に押し戻された。追加緩和への思惑から週を通して重い動きだったユーロは、ユーロドルが1.3685ドルへ下押し、ユーロ円は約3カ月ぶりの安値となる138.77円まで下落した。
米株の上昇が一服し、米長期債利回りの低下とウクライナ情勢への懸念が継続するなか、先週のドル円は弱含んだ。欧州中央銀行(ECB)理事会後のドラギ総裁の発言をきっかけにユーロの軟調地合いが続き、ユーロ円の続落もドル円の重しとなっている。101円前半では底固さを示しているが、25日のウクライナ大統領選挙への警戒感から上値も重く、その攻防戦が引き続き注目されそうだ。今週は、20-21日に日銀金融政策決定会合、21日に4月29-30日開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の公表が予定されているが、インパクトに欠ける内容になる可能性が高く、影響は限られそうだ。本日の東京タイムでは注目のイベントは予定されておらず、日経平均の動向を眺めながらの動きとなりそうだが、材料不足から動意は限られるだろう。

