見通し(東京市場 為替) ドル円、地合い悪く下値模索も警戒
2014年05月16日 08:09
NYタイムは、米株の大幅下落によるリスク回避の円買いや、さえない指標や株安を受けた米長期金利低下から対ユーロでのドル売りが進んだ。ダウ平均が一時200ドル超えの下落となるなど米株が弱い動きに。米10年債利回りは昨年10月30日以来の水準2.472%まで低下した。ドル円は直近の節目だった4月11日安値101.32円を下回り、3月19日以来と約2カ月ぶりの安値101.31円まで下落。クロス円でも円買いが進み、ユーロ円は2月27日以来の139円割れとなる138.98円、ポンド円は170.17円まで水準を下げた。
東京タイム、ドル円は上値の重い動きが継続しそうだ。米株が大幅続落し、長期債利回りの低下が続くなか、地合いの悪化による下値模索の動きにも警戒したい。昨日発表された4月米鉱工業生産が予想外に減少し、設備稼働率も低調な結果になるなど、さえない米指標を背景に景気先行きへの不安感も浮上した。また、ECBによる金融緩和の高まりでユーロが売られやすいなか、ユーロ圏GDPが市場予想を下回り、景気減速への懸念もくすぶっている。ユーロ円の軟調推移もドル円の上値を圧迫するだろう。101.20円付近の200日移動平均線を割り込めば、101円割れを試す可能性もありそうだ。全体的にリスク回避の円買いの流れが続きそうで、下げ渋っても戻りは101円後半止まりか。東京タイムでは特段の指標発表も予定されておらず、日経平均の動向を睨んだ動きになりそうだ。