見通し(東京市場 為替) ドル円、下値切り上げるも上値の重さ続く

2014年05月14日 08:00

NYタイム、弱い米経済指標の発表後にドル売り・円買いが先行したものの、その後は対ユーロでのドル買い戻しが進み、米株の底堅い動きを受けてリスク回避の円買いも後退した。米小売売上高・総合は市場予想ほど伸びず、コアは前月比横ばい。米輸入物価指数も弱かった。ドル円は、米小売売上高や輸入物価指数の発表後の102.06円を安値に下げ渋った。ユーロドルは独・ユーロ圏ZEW景気期待指数が弱く、ECBの金融緩和観測が強まるなかで4月4日以来の安値1.3689ドルまで売られ、ユーロ円も140.00円まで下落した。
 東京タイムのドル円は、前日同様に102円前半を中心に方向感に欠ける動きが続きそうだ。ダウ平均が連日で史上最高値を更新するなど、米株が堅調な地合いであることや、米長期債利回りの低下が一巡しているためドル円は下値を切り上げている。しかし、積極的に買い進める材料にも乏しく、上値の重い地合いは継続している。25日にウクライナ大統領選挙を控えていることも、上値の圧迫材料。米小売売上高が予想外のマイナスになったが、影響は限られるなど米経済指標の結果に対しても反応は鈍くなっている。米早期利上げ時期をめぐる思惑の交錯が続き、日銀による追加緩和への期待感が後退していることで、足もとでは盛り上がりに欠ける相場が続いている。ユーロは先週、ドラギECB総裁の記者会見をきっかけに下落し、大幅下落の反動の動きも期待されたが、今週に入っても続落。戻りの鈍さが目立ち、軟調な動きは続きそうだ。東京タイムでは注目のイベントは予定されておらず、日経平均の動向を眺めながらの展開となりそうだ。
 
 
ENOTECA Online(ワイン通販 エノテカ・オンライン)